2004年・森と湖に親しむ旬間・小瀬川ダム見学レポート

▲戻る


小瀬川ダム管理所
小瀬川ダム管理所

 小瀬川ダムは広島県と山口県の県境を流れる小瀬川に設置された多目的ダムです(昭和39年竣工)。昨年(2003年)に一度写真を写しに訪れましたが、その時は普段立ち入ることができる道路からの撮影ですし、ダムのお話しを聞いたわけではなかった。
 「森と湖に親しむ旬間」にあわせて、ダム見学会を行うという情報をインターネットで入手・・勇気を出して小瀬川ダム管理所に電話して、時刻や見学内容を問い合わせました。管理所アタックだなんて・・できるとは思わなかった(爆)・・
 ということで、夏休みの社会見学気分で小瀬川ダム管理所へ訪れました・・


小瀬川ダム

 見学時刻まで少々時間があったので、堰堤や貯水池の撮影を・・小瀬川ダムは堤高(高さ)49m、有効貯水量990万トンの県内では中型のダムです。同時に、県境にあるので、山口県と共同管理しているダムでもあります。やっぱ、テンターゲートが大きい・・いったいどれくらいの大きさがあるのかな?・・



メインゲート操作卓

 管理所を尋ねると、さっそく操作室に案内してくれました・・ゲートなどはここから遠隔操作するそうです。また、ダムの各データ・・流域の河川水位や雨量といったデータもここに表示されるそうです。


ダム諸量監視卓

地震観測装置

 地震観測装置には芸予地震の時のデータを表示させてありました。芸予地震は所によっては震度6も揺れた大きな地震ですが、小瀬川ダムではそれほど揺れなかったそうです。また、ダムのデータも、一カ所だけ漏水量が少しだけ増えただけで、ダムの安全性に問題ないレベルだったそうです。

 ちょうど、新潟や福井の水害の直後だっただけに、一緒に見学されている方が、あれだけ雨が降ったらどうなりますか?と聞きました・・「流れ込んだだけそのまま流すしかないですよ・・あれは200年に一度くらいの凄い水害ですよ・・」と管理所の方が答えていました。概ね、ダムは100年から200年に一度あるような大洪水を想定して設計することが多いのですが・・それ以下の洪水には対応できても・・設計以上の水が流れ込んだ場合は自治体に避難勧告を出してもらい放流するしかないようです・・
 そういった大水害の時でも、皆が避難するまでの時間稼ぎをすることは十分可能です・・・あるいは、流木や土砂を堰き止めることにより、被害を小さくする役割もあるそうです。


 

 といっても、小瀬川ダムのパンフレットを見ると、これまで、いくつもの洪水で洪水調整の成果を出しているようです。主なものだけで、昭和40年、昭和51年、平成4年、平成5年、平成11年・・・台風や前線による大雨ですが、なかなか仕事しているダムという感じがします。


次へ  ▲戻る