日本一縦長のダム・帝釈川ダムリニューアル工事現場見学レポート・その5

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 ダム工事現場へ・・

工事現場から貯水池を眺める
 
写真は、工事現場から眺めた貯水池です・・
撮影機材 ニコン製デジタルカメラ COOLPIX5000

 遊覧船の次は・・そう、ダムの工事現場です・・車に乗って移動・・座学での話の通り・・ダムへ通じる道は途中まで拡幅できたそうですが、国定公園の一種区域の部分は拡幅してなくて、ほんと車一台が通れる感じです。 さて、ダムの現場に着くと、そこは全て仮設の足場です・・皆さんエネルギア様(中国電力様のこと)のヘルメットをかぶって・・工事現場からの帝釈峡の景色も素晴らしかったです・・が・・皆さん、既設の洪水吐のトンネルを写そうと・・でも、トンネルの中は暗いんですよね・・うまく写った方いますか?

仮設の足場の上です
 
写真は、工事現場の仮設の足場の上です・・
撮影機材 キヤノン製デジタルカメラ パワーショットS30

既設ローラーゲート
 
写真は、既設洪水吐のローラーゲートです・・
撮影機材 キヤノン製デジタルカメラ パワーショットS30

 ちなみに、仮排水路は、途中からこのトンネルに接続されていて、中をのぞき込むと、トンネルの横から水が噴き出していました。また、発電用の取水口も見えます・・今は水より高い位置にあるけど、工事が完成したら、これより水位が上がるわけですね・・
 そして、帝釈川ダム工事現場の仮設の足場は、かつての自然越流型に近い洪水吐の跡に設置されていました・・古い構造物に興味がある方にも見応えがあるかも・・

仮排水路取水口
 
写真は、仮排水路の取水口です・・
撮影機材 キヤノン製デジタルカメラ パワーショットS30

発電用の新しい取水口
 
写真は、発電用の新しい取水口です・・
撮影機材 キヤノン製デジタルカメラ パワーショットS30

 ダムに向かって歩いて行くと、例の80トンクレーンがいました・・結構横幅あるなと思ったら、キャタピラーの部分だけ、幅を狭くできるようになっていて、道路を通過する時は狭くして通ったそうです、それも何時間もかけてゆっくりと・・その時、クレーンの部分は分解して、後から組み立てたそうです。

80トンクレーン
 
写真は、80トンクレーンです・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

 足場の端っこから見下ろすと・・すごいです・・ダムというより洪水吐です(笑)。ダムの直下で川は右にカーブしてました、そしてダムの周りは断崖絶壁です。当日は土曜日でしたが、作業が行われていました。堤体がある程度できたら、ラジアルゲートを取り付けるわけですが・・ゲートをどうやって搬入するのか・・やはり分解して持ち込んで、組み立てて取り付けるそうです。

上から見たダム
 
写真は、足場の端っこから見た工事中のダムです・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

 ダム工事現場に降ります・・

 さて・・仮設の階段を降りて・・堤体(ダム)工事している所へ・・そこは旧堤体の上です・・コンクリートの材料になるセメントはもともと石灰岩から作られます・・そして、帝釈峡も石灰岩でできていて・・工事前の旧堤体は、帝釈峡の岩と同じような色になっていたそうです。また、実際に見ると確かにアーチ形状になっていました。堤体改修工事は、旧堤体の下流側にコンクリートを打ち増す・・嵩上げはしないそうですが・・設計にあたっては嵩上げの理論を使ったそうです。この理論は・・実は中国電力様が、王泊ダムの嵩上げをするときに作った物で、全国の嵩上げ工事でこの理論やデータが使われているそうです。

ダム下流側を見る
 
写真は、足場の端っこから見たダムの下流側・・断崖絶壁です・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

堤体の貯水池側
 
写真は、足場の端っこから見た堤体(ダム)の貯水池側、アーチ形状になっています・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

堤体の工事現場まで降りました
 
堤体の工事現場の高さまで降りました・・微妙にアーチ形状です・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

 また、旧堤体の上には鉄筋がたくさん準備されていました・・本来ならダムには鉄筋は一部しか入っていないのですが、工事で打ち増したコンクリート(新堤体)と既存の旧堤体が一体の堤体にならないといけません・・・新しいコンクリートは乾くにつれ収縮するそうで、万が一、それで新旧の堤体が一体にならなかったらいけないので、鉄筋で確実に一体化するそうです。
 一応拡張レヤ工法やブロックレヤ方法(このあたりは専門的で、私にはわからないですが・・層状工法と言うらしく、コンクリートを厚さの薄い層として打ち込んで、少しずつ積み上げていく方法で従来の工法より効率的らしい・・従来はブロック工法というのが多かったが、これは幅15m高さ2m程度の型枠を作って、そこへコンクリートを流し込み、打ち込んでいく方法)で工事をしているそうですが、重機を入れることができないので、かなりの部分が手作業となっていて・・・副所長曰く・・今時、ダムの工事で手作業の工事しているのはうちだけじゃないですか??・・ということです。

工事現場から足場を見上げる
 
堤体(ダム)工事現場から足場を見上げる・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

堤体工事現場にある鉄筋
 
写真は、堤体(ダム)工事現場にある鉄筋です・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM

堤体工事現場からダム直下へ
 
堤体工事現場からダム直下を見る・・
撮影機材 キヤノン製一眼レフカメラ EOS7 EF28−105USM


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