パソコン・レーシング

第5話


競技は順調に進んだ。ベンチマーク、安定性、操作性などを審査員が採点した。
途中発表段階では、林檎園チームが優勢だった。やはり、浮動小数点演算に強いCPUをのせているだけあって、ベンチマークで優秀な数値をたたき出した。
ところが・・

審査委員 「競技の結果を委員長から発表します」
審査委員長「優勝は・・・・ユニックス・マックス・チーム」

「おおー!」電脳武道館内が騒然とした。

アナウンサー「いやー、意外でした。ユニックス・マックス・チームの優勝です。ラヌス氏にインタビューします、優勝おめでとうございます」
ラヌス   「ありがとうございます。皆様のご声援のおかげです」
アナウンサー「今回は500MHzのマシンで出場ということで、不利と見られていたのですが、なにか、秘策でもあったのですか?」
ラヌス   「手の内は明かせません。ただ、OSがフリーのユニックスだったため、今回の競技のために、OSレベルまでチューニングしました」
アナウンサー「そうですか・・では、次回の大会への抱負などありますか?」
ラヌス   「今度は、もっと強力なマシンで挑みます。それと、次回からCPUのクロック別の競技になりますが、全階級制覇めざします」
アナウンサー「優勝したユニックス・マックス・チームのラヌスさんでした」

エフマップ「これは、恐るべき相手が出てきたな」
ジャンク屋「たぶん、OSが軽いんじゃよ、ユニックスは」
ヤスオ  「通常のOSは改造できないし・・だいたいウィンドウズもマックOSもかなり重たい」
エフマップ「ところで、ブイタウンズのタウンズOSは本当に軽いのか?」
マサヒロ 「おそらく、ユニックスより軽いかも・・ただ、次の競技、ブラウザでの勝負は厳しい」
ヤスオ  「タウンズOSでインターネットできるネットワークカードは自分たちでなんとかしないと・・」
エフマップ「頼むぞ、おれはハードとネットワークには、ちょっと弱いからな」
ミキ   「ネットワークのドライバはまかせて」
ジャンク屋「次の競技の予選まで2ヶ月だ・・一応、予選を突破しないと・・」

さっそく、ネットワークカードの製作、ネット用ドライバの製作、ブイタウンズ本体の改造、ブラウザの開発のための設計に入った・・
・・・・・続く


第6話

戻る